オフィスづくりのコラム

COLUMN

立って会議、だって会議

2019.9. 4
  • コミュニケーション

オカムラ発行の書籍「オフィスと人のよい関係」よりオフィスづくりのヒントをご紹介します。

部内会議、調整会議、プロジェクト会議...。ご自身の1週間のスケジュールを見て、どうしてこんなに会議が多いのかと思ったことはありませんか?なかには退屈と思う会議もあるでしょう。
そこで、注目されているのが「立ち会議」です。ある会社では、役員会で立ち会議を取り入れ、会議時間が大幅に短縮されたのをきっかけに、社内の会議室すべてで立ち会議も実施できるようにしたそうです。
それでは、立った姿勢でのコミュニケーションを参加者はどのように感じているのでしょうか?ここでは、立った姿勢でのコミュニケーションの様子とその疲労感についてみていきましょう。

立った姿勢でのコミュニケーション

オカムラでは、大学での実証実験として、スタンディングテーブルを使用して学生が立った姿勢で受ける講義の効果を調べました。その結果、相互に頻繁なコミュニケーションが発生する演習スタイルの講義において、90%近くの人が立った姿勢ではディスカッションしやすいと回答しています。「その場にいる人たちの一体感が生まれ、講義そのものも活性化した」と感じているようです。
しかしながら、立ちっ放しの姿勢は座っている場合に比べて疲労を感じはじめるのが早く、開始から1時間後には、9割の人が疲労を訴えています。

まとめ

ご紹介したのは大学での実証実験でしたが、オフィスでの「立ち会議」の効果についてオカムラ社内で調査した結果でも会議がはかどる傾向が示されました。一方で、両調査の結果に共通するのですが、立った姿勢は疲労を感じやすいため、短時間でササっと終わらせることがポイントです。例えば、会議室のテーブルを天板の高さを上下昇降できるテーブルに置き換えて、立ったり、座ったり、シーンに合わせた有意義なコミュニケーションができる場としてみてはいかがでしょうか。

出典  -オフィスと人のよい関係/岡村製作所(オカムラ)/日経BP社/2007年