
マンダム様は、多層階からフラットな1フロアへの集約移転を計画され、「コミュニケーションの活性化」、「ホスピタリティの充実」、「"らしさ" の追及」の3つをテーマにオフィスを構築しました。
執務エリアは、グループアドレスを取入れ、かつグリッドごとにタテヨコにレイアウトすることで、人的な隣接関係が固定化されにくい工夫を行い、コミュニケーションの活性化を促しています。また、窓辺は、幾つかのバリエーション幅を持たせたコミュニケーションセッティングを用意することで、会議体に合わせて選択できるようにホスピタリティの充実を図っています。そして、エントランスエリアは、国内トップシェアの男性化粧品を軸に、女性化粧品からヘルスケア製品を手掛ける総合化粧品メーカーとしての"らしさ"を表現するために、清潔感のあるホワイトを基調にしつつ、CIカラーのグリーンをアクセントに、配色と素材感を工夫しています。
働く場としての機能性と化粧品メーカーとして魅せる場のメリハリを工夫することで、"らしさ"を表現しつつ、コミュニケーションの活性化とホスピタリティの充実を図ったオフィスとなっています。
プロジェクトの詳細
所在地: 東京都中央区日本橋2-11-2 太陽生命日本橋ビル23F
オフィス対象面積: 約1,210㎡
オフィス対象人員: 約150名
インテリア竣工: 2018年10月
デザイン担当: オカムラ・塩谷拓也/後藤健志
エントランス:CIサイン
疑似と生の植栽を混紡した壁装を背景として、コントラストをつけたCIサイン。
エントランス
入口正面から広がるエントランス空間。CI壁とPV用の大型サイネージを採用。
エントランス:ウェイティングベンチ
待合用のフラットベンチと植栽を囲むドーナツ型ベンチでおもてなし。
エントランス
PV用やウェルカムメッセージを表示できる大型サイネージ。
エントランス:カウンター
エントランス奥に配置した、おもてなし用の給仕を行うためのカウンター。
エントランス:モザイクタイルとロートアイアン
カウンター周りのアクセントとして、壁装をモザイクタイルとロートアイアンの金具で演出。
エントランス:カッティングシートグラフィック
カウンター周りの壁装一部に、カッティングシートで、世界展開拠点をマッピング。
応接室
エントランス空間とコントラストをつけ、落ち着いた雰囲気の内装でメリハリを演出。
プレゼンテーションルーム01
各部屋ごとに個性を設定。高級感を演出した内装による、おもてなし。
プレゼンテーションルーム01:商品展示用ニッチ
商品を展示するニッチ(飾り棚)を設け、ライトアップした展示が可能。
プレゼンテーションルーム02
各部屋ごとに個性を設定。明るく軽やかな雰囲気を演出した内装による、おもてなし。
会議室
社内利用も想定した会議室。スライディングウォールの開閉でキャパシティを調整可能。
オフィス
エントランスと隔てたクリアガラス壁から望む、オフィスのライブ感を伝えるための一画。
オフィス:窓辺のコミュニケーションセッティング
窓辺には、幾つかのバリエーションを設けたコミュニケーション用のセットを配置。
オフィス
ゆるやかにタテヨコの配置が連続するデスクレイアウトと床のグリッド貼り分け。
塩谷 拓也
要件を伺った当初は、マンダム様のユニークなプロモーション戦略を意識しながら、どうやったら、空間の中で“らしさ”を表現すべきか、悩みながら進めていました。
しかし、プロジェクトメンバーと打合せを重ねていくうちに、表現すべき“らしさ”が、ユニークなプロモーション戦略に代表されるようなエンドユーザー向けの“らしさ”だけではないことに気づきました。このオフィスを訪れる取引先の方々といった「ユーザーに向けた“らしさ”の重要性」を意識して内装計画のブラッシュアップを推めたことで、今回のプロジェクトで求められている“らしさ”の答えを築くことができたと思います。
今回のプロジェクトはひとえに、真摯に向き合っていただけたマンダム様のプロジェクトメンバーみなさま、粘り強く全体を統括していただいたPM担当者のおかげです。クライアントと設計サイド、工事サイド共に一体となったチームのような状態で取り組むことができた、このプロジェクトはとても楽しかったです。